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いい匂いのお姉ちゃんに出会えるビール。

職場の雑草庭園に生えていたキュウリクサの葉っぱを1枚拝借してもんでみたら本当にきゅうりだった。

 

昔コンビニでバイトしていた頃に、常連のお客さんがいました。

肩のあたりに入れ墨の入った金髪で土方の格好のいかにもなイケメンのお兄ちゃんです。

いつも夕方ごろ店に来ると、クリアアサヒの500ml缶2本と赤いマルボロ、それとあといくつか適当なモノを買っていきました。

見た目が怖かったもので最初は内心震えながら接客していましたが、煙草を覚えてお兄ちゃんがレジに来る前にスタンバってたりしたらお礼を言ってくれたり、気さくに話しかけてくれるようになりました。話し方も非常に頼れるアニキみたいな感じでとても格好良かったです。

自分が深夜夜勤のとある日、そのアニキが来店しました。いつもは1人なのにその日は、やけに露出の多い服と化粧ぱっちぱちのいかにもな綺麗なお姉さん2人を連れています。サンダルと短パンのラフなアニキは明らかに酔っぱらっている状態で、お姉さんAに肩を貸してもらっているような状態でした。

自分はとりあえず煙草を手に取りスタンバイ、レジでぼけーっとしていました。深夜なので他に従業員も客もいなかったし。

アニキとお姉さんズがレジに来て、アニキが何かをしゃべっていましたがろれつがあまり回っていないのか聞き取れません。とりあえずお姉さんズがなだめていました。

煙草は買うようでお会計を無事済ませましたが、その時アニキの足の指から血が出ていることに気が付きました。店の床にも点々と血の跡がついています。

アニキはへっへっへ大丈夫だぁみたいなことを言いながらお姉さんAに連れていかれました。

お姉さんBはごめんなさいごめんなさいと謝ってくれましたが、自分は全然大丈夫っすお気をつけてお帰りくださいありがとうございますとへこへこしていました。お姉さんズがとてもいい匂いだったので怒りも何も微塵もなくただ感謝していました。

店内に残された血をティッシュでふきとりながら、お姉さんズいい匂いだったなあアニキは今日もイケメンだったなあとしみじみしました。

 

そんなことがあってから、自分が普段ビールを買う時はクリアアサヒの500ml缶2本になりました。

 

おわり。

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by 株式会社Jizai「転職nendo」


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