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コインランドリーに漂白された幸せを感じる話。

すまほの保護フィルムを初めて変えてみたらえらいつるつるになった。

 

家の近くに、グーグルマップにすら認知されていないコインランドリーがありました。細長いせまいカラオケ屋さんの部屋くらいの広さで、中に待つための椅子やたたむための机も無く、いくつかの洗濯機と乾燥機が壁に敷き詰められるように並び申し訳程度に側面の壁は鏡になっていました。

ちょうど季節も秋を終わらせようという気概で洗濯物が乾きにくくなってきたので、ついでに洗濯物干しがバキバキになったので、これ幸いと大義名分を掲げることができました。

昔からコインランドリーに強い憧れがあった自分としては、つい先日このコインランドリーの存在に気が付いてから本日、2回目の突撃をしてえもいわれぬ幸せを味わっていました。

あまりに温度の無い鉄と窓ガラスの外見、室内は狭いけれど意外と小綺麗で、2本くらいの蛍光灯が薄く青白く鈍く室内を照らしていました。目の前には車3台分の申し訳程度の駐車場が敷かれ、驚く事に1台他のお客がいました。わずかに洗剤の香りが漂う室内で乾燥機が1台ごうんごうんと静かに回り続け、自分もにぎやかしに洗濯物をぽいぽい放り込んで200円をぶちこみごうんごうんと回し始めました。

駐車場で車の中に閉じこもり、街灯の光がちょうどよく当たる微妙な姿勢で本を読んでいました。

素敵な冒頭を読み終えたあたりで30分が経ち、洗濯物を回収して帰宅しました。厚手のズボンや上着が2、3着微妙に乾いておらず、今そいつらだけ部屋干ししてあります。ちくしょう。

 

コインランドリーと言う、あの変な空間が好きです。ただ洗濯物を洗って乾かすだけの、妙に明るくて微かな洗剤のいい匂いが漂っていてごうんごうん機械が静かに回っているだけの、そんな空間に虚しさに似た幸せを感じます。これからも通おうと思います。

 

おわり。


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