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ここは夢の話。

今日はヒメオドリコソウホトケノザを観測した。

 

こんなはずじゃなかったって何年前から言っているんだ。

何年も前から自分はいったい何をやってきてこんな未来に辿り着いているんだ。

17歳の夏休みが終わらなくて、そこでバッドエンドを迎えてしまって、そこから、バッドエンドが終わってくれなくていつまで経ってもエンドロールは下から上がってこなくてエンディングの曲も流れなくて暗転した画面もクソも何もあったものではない。

終わり続けていて、リセットボタンを指で押したはいいもののそこから指が離れない。

勇者は敵を倒せば経験値ももらえるしレベルも上がるのにこの悪夢は敵が鏡の前にしかいなくて倒そうとすると自分にダメージくるし倒したら経験値なんて設定されているのかも不明なまま画面真っ暗になるし紛れもなくバグかそもそも自分が勇者である前提を間違えている。自分はずっと「やあ!ここはアリアハンの街だよ!」と言い続けるだけの役目だって事は知っている。だとしても、それなら自分の台詞を統一しておけとかそんなNPCに思考の機能を付けるなとか感情や欲求の搭載をやめろとか文句しかないのですが。こんなんだから人間を作った神なんていねえんだよと断言できる。

神なんて紙と人の頭の中だけの存在だとして、そうしたら自分はれっきとした人間で、だとしたらこんな悪夢と区別のつかない日常を過ごしているのは全て自分の選択による結果だとお前が言うのはわかりきっている事なのです。だから自分は死んでしまうまで無能である事の証明をしなければならないのでしょう。

ここがステキな物語であったなら劇的に出会った美少女が自分のやりたい事や本当の望みを言い当ててギスギスしたり喧嘩をしたりしていつか本当の自分を見つけ出せる感動的な結末を描いてくれるのでしょうが、現実の見た目をしたここは悪夢なのでひたすら自分を嫌ってしょうもない下らない救いがわからないなどと言いながらただ時間が過ぎていくだけの世界なのです。

 

でも大丈夫です。明日になれば別の人がこの体にインストールされてこの悪夢をまた見るだろうけれど、そこから何か少しでも良いモノを見つけてくれるかもしれません。今日は久しぶりに睡眠薬でさっき再起動をかけましたし、大丈夫。明日の誰かは少なくとも今の自分よりはスペックが高い。

 

脳みそが重たくなってきました、そろそろ意識を切って8時間くらい本当の現実に帰りましょう。

 

やっと帰れる。

 

おわり。


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