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欲の無い話。

腰は痛いわ腹筋は筋肉痛だわ下痢が常習だわと胴体捨てたい。

 

魚が、切り身で海を泳いでいます。川かもしれません。水路かも田んぼかも水たまりかもしれません。「」が見つけて手をのばし、明日の朝ごはんに冷蔵庫へとしまわれます。翌朝、冷蔵庫を燃やして焼き魚を食べます。家は海へと還しました。

雲に手を振ると、白い足が8本ばかり生えてこちらへきます。目的地には着けないかもしれませんが「」は動かずとも移動できるので乗り物としては上等です。つくりものめいた足を叩いて引っこ抜くと止まります。

私は、意識があります。何年か前に死んでしまいました。「」、つかみどころのないキーボードは文字を打たれます。手によって。手、手が、のばすにもつかむにも生かすにも死ぬにも手が使われます。

右手と左手と自分にどのような差異があるのでしょう。自分の右手なのか左手に付属する自分なのか切った左手親指の爪に自分がいたのか。

ゴミ箱からゴミ袋からゴミ捨て場からゴミ収集車から焼却場から煙からお空から、自分が地球上にばらまかれていきます。であるならば、何も怖い夢など見なくなるのでした。

 

おわり。


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