食事しないと死ぬことに本気でむかついてきた。
家に小さな毛虫がでました。
黒とも灰色とも言えないような体色に細くてやわらかい毛がびしびし生えている、2、3cmくらいのそれはもう毛虫でした。壁に張り付いておりました。
ひとまず殺すか生かすか考え、壁が汚れるのは嫌なので生かし、外に逃がすことにしました。テーブルの上に丁度良くカッターがあったのでつついて誘導し刃の上に乗せました。その時毛虫が糸を出して壁からぶら下がるような形になったので、ミノムシみてえな奴だなあと思いました。無視して再び刃に乗せます。
玄関から外へ投げ飛ばし救済の完了です。あとは1か月後くらいに何らかの形で恩返しに来るのを待つだけです。綺麗で大きな蝶の羽とか欲しいですね。
家の中に小さな蜘蛛が巣を張りました。雲だったらもう少し面白いのにと思います。
1週間程前でしたでしょうか。仕事から帰って趣味部屋に入ると空中に黒い点がありました。近寄ってよくよく見ると小さな蜘蛛でした。家に蚊が入ってきたときのための用心棒として雇っておくことにしました。今も頭上にいらっしゃいます。
部屋が暗いので巣の糸が見えず、今適当に目の前の空間に手をかざしたら糸を1本ちぎってしまいました。すまん。
今何やら動いています。手足をうねうねさせて自分には何も見えない空中を移動しています。止まった。
昆虫に娯楽は無いのでしょうか。生きる為に巣を張って虫を食って移動して巣を張って虫を食って…。正しく生きている実感しかないでしょう。娯楽、楽しいと感じる脳みそも心も昆虫には無いのでしょうか。そういうものならば仕方が無い。
子育てをする蜘蛛は感情があるのでしょうか。
自分はどうして昆虫になれなかったのでしょう。仕方が無いで全てを割り切ることができて、割り切られている事にすら気が付けない生き物だったら、生きる事をもう少し真面目にできたかもしれません。
しかし自分は別に真面目に生きたかったわけでもありませんし、昆虫じゃなくて良かったです。テレビで自分が昆虫になってる世界線とか受信できませんかね。
自分の手足が8本あることに何も違和感をもたない生活…1週間くらいなら体験してみたいものです。
おわり。