2024-01-03 記憶の無くなる話。 日常。 部屋にカーテンが無いと外の明かりに侵食される。 ささやかな生活、つつましやかな生き物、地を這う人間性。 唇にリップクリームを塗りたくり、肩回りや胴体わきに保湿剤を塗りたくり、死に生を塗りたくり、自分はいつ死んでしまったのかを酒を飲んでいる間に思い出し、酒が抜けると色彩が失われます。 少し寒い部屋で、猫に引っかかれた人差し指のむけた皮膚がキーボードに引っかかります。痛みにも及ばぬ痛みと、少し触る皮膚が生きている事を訴えてくる。 暖かな部屋がある。 おわり。